ワンオペ育児、困る生活vs幸せ生活.2
次第に暗くなっていく気持ち
私は目を落としたままで、この状況をどうしたらいいのかが見えなくて、言葉の持つ意味の大きさが、どうか小さくいてほしいと思っていました
私の戸惑っている気持ちに、どうか彼が、早く気が付いてくれるように、もっと気持ちが寄り添えるように、心の距離が近くなれるように、
不安な気持ちのまま願っていました
その一方で、仕事にノリに乗っていた私はこう思い直してもいました
“誠実に向き合えば心は通じ合えるはずだ”
“出会ったばかりだもの、もっと時間を掛けて距離を縮めていくものだ”
“悪い人ではなさそうだ、きっと話せばわかってくれるはず”
当時、私はとても忙しく働いていました
少しだけ当時のお仕事について書かせてください
休日出勤もあって休みは月に3~4日です
朝8時半過ぎに出勤し、退社時間は22時以降でした
定時は18時半でしたが、残業は毎日です
でも残業が嫌だと思ったことは、結婚するまでは一度もありませんでした
大変だ…体が疲れてる…と思っても嫌だと思わなかったのは、楽しくてやりがいを感じていたからです
仕事内容が好きでしたし、正直叱られることが多くて涙したことも幾度もありましたし、正直出勤することに心が重くて悲しくて…っていう時期もありましたが、働けることは幸せに思っていたんです
男性社会の体育会系の会社でした
私は文化部の出身でして…(笑) この職場で「体育会系」…というものをすごく学ばせてもらえたと思います
まず体が動くことが大事、しかしタイミングを誤ってしまって機材で頭ゴチンされたこともありました 笑
彼は正反対です
まず自分を語らない、私と会話しない、私から話をしてもすぐに終わってしまう、しかし怒らない、穏やかと言えば穏やか
会社に貢献するとか仕事にやりがいを感じるとかよりも、仕事を無事に終えて帰ることに全力を掛けるタイプというか
仕事に燃えていた私を理解することは、彼には難しかったようです
なんだかわからない彼との “ 違い ”
「電話にでんわ」
18時彼からメールが来ました
それまでもずっとずっと携帯電話がポケットで振動してました
メールを見れるときは見て急用なら返信しようと、ポケットに忍ばせていました
しかし、閉店時間は18時半と伝えてあります
私は朝から休みなく接客(商談)していることもあり、その時も接客中でした
店内のざわざわした雑音の中、バイブレーションの振動は店内には響かず、私のポケットの中でうるさく震え続けていました
「お疲れ様でした~」
18時半過ぎ、私は最後のお客様を見送ってから、いつものように慣れた口調であいさつし、事務所に入って書類などをデスクに移動させました
「お疲れ様~」
「お疲れ~」
言葉を返せる人が次々に労ってくれます
部門ごとに話をしている人たちもいます
そして私は慌ててこっそりトイレへ駆け込みました
特に約束もしていない日でしたので、もしかしたら彼からの何かの急用かもしれないと思ったのです
不在着信履歴が何件かと、メールが一件入っていました
メールには「電話にでんわ」の文字と猫の絵文字
これだけが書いてありました
シャレを送ったのかもわかりませんが、私は笑えませんでした
目の前が一瞬暗くなり、すぐさま事務所に戻り、始まったばかりのミーティングに合流しました
彼は私の退社時間が気にならなかったのか、疑問と不快感と複雑な思いがしました
が、彼にしたら定時は17時半だったような…、私よりも早く退社していて、時間を持て余していたのだろうか
言葉にならないモヤモヤが膨らんでいきそうで、解決策は何かないだろうかと考えるようになりました